所在調査・試掘調査のページ

1:所在調査・試掘調査について

(1)「埋蔵文化財保護のための事前協議」について

 北海道教育委員会では、土地を掘削する工事に際して埋蔵文化財が破壊されてしまったり、意図せず出土した文化財の保護のために工事が遅れたりすることを避けるために、「埋蔵文化財保護のための事前協議」を行っています。
 事前協議によって、計画段階の工事が埋蔵文化財に影響を与えるかどうかを判断して、工事を行う前に文化財の発掘調査を実施する、工事の範囲や深さを変更する、などの調整を行い、埋蔵文化財の保護に努めています。

(2)所在調査・試掘調査の目的

 埋蔵文化財が存在する可能性がある場所では、北海道または市町村の教育委員会がまず工事予定地を実際に歩いて、周辺の地形・地表から確認できる文化財の有無・これまでの開発歴などを確かめます。この調査を「所在調査」といいます。所在調査によって、その場所での試掘調査やその他の措置が必要かどうかを判断します。

 より詳しく調べる必要がある場合には、小規模な発掘を実施します。この調査を「試掘調査」といい、その場所での文化財の有無・範囲・深さ・内容などを調べます。

(3)埋蔵文化財保護のための取扱い

 所在・試掘調査の結果と工事計画を踏まえて、埋蔵文化財保護のための取り扱いが検討されます。
 工事の内容や文化財の保存状態などに応じて決定される取り扱いには、以下の種類があります。

・「現状保存」
 埋蔵文化財が存在する区域を施工範囲から除き、現状のまま保存するものです。

・「発掘調査」
 工事によって埋蔵文化財が破壊されることが避けられない場合や、今後調査できなくなる場合に、工事の前に発掘を行ってその場所の埋蔵文化財の詳しい記録を残すものです。

・「工事立会」
 埋蔵文化財への影響が小さいと判断される工事の場合に適用されます。
 教育委員会の職員が実際の施工に立ち会い、工事によって文化財の破壊が生じていないことを確認します。
 また、周知の埋蔵文化財包蔵地に隣接する場所などで、工事が文化財に影響を与える心配がある場合には「念のため工事立会」として工事立会を実施することがあります。

・「慎重工事」
 埋蔵文化財の存在する土地で工事が行われるが、文化財が深く埋まっているなどの理由で工事による悪影響はないと考えられる場合の取り扱いです。

2:所在調査・試掘調査の実績

 北海道内で行われた所在調査・試掘調査のデータを公開しています。

 札幌市・函館市・小樽市の3市は、法令に基づき、公共事業以外は市の教育委員会と事業者の間で協議を行います(集計データ上ではこの3市を「権限市」と表現しています)。
 これら3市の教育委員会が独自に行う事前協議によって実施された所在・試掘調査の統計も、3市の御協力を得てこのページで公開しています。

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