過去に高校生交換留学促進事業の交換留学プログラムに参加した「卒業生」にインタビューし、自身の留学体験を語っていただきました。
～大切なのは一歩踏み出す勇気～
参加事業：カナダ・アルバータ州との交換留学事業
参 加 者 ：中畑千帆さん
参加期間：平成27年11月15日から平成28年1月10日まで
参加当時：北海道稚内高等学校1年生（インタビュー時：一橋大学3年生）
応募のきっかけは何でしたか？
私は、高校1年生の時にアルバータに留学しました。中学生の時から英語の勉強には力を入れていたのですが、高校1年生だったある日突然、母が留学のリーフレットを持って来てアルバータの留学プログラムを教えてくれたことがきっかけでした。興味があったので、とりあえず申し込んでみようと一歩踏み出してみたら、最終的に参加できることになりました。
不安はありませんでしたか？
英語に自信がないというより、海外に行く自信がなく不安でした。やはり、小さい頃からずっと親元で過ごし同級生と過ごしてきたので、そこを離れるというところのハードルがものすごく高かったと思います。
留学を経験して良かったと思うことはありますか？
留学を経験して自分が結構変わったなと思いました。まずは英語です。英語力が上がりましたし英語の勉強に対する姿勢もすごく変わりました。
留学前は英語を学校の教科の一つとして捉えていただけなので、とにかく「テストの点数を取らなきゃ」という気持ちが強かったのですが、留学後は、それが人とコミュニケーションを取るうえで重要なツールに変わり、いろいろな人と意思疎通ができたり、より面白い情報が得られたりというところで、英語の勉強に対して、すごく楽しめるようになり抵抗感が全くなくなったところが、良かったと思います。
留学中に辛かったことはありましたか？
私はすごくシャイだったし、話す英語も拙かったので、積極的に友達の輪の中に入っていくなどコミュニケーションを取るという動きがあまりできず、加えて、留学して全く環境が違う中で生活していたということもあって、ちょっと孤独を感じたというか、一人でやらなきゃ、という気持ちが強くなってしまったのが、すごく辛かったです。
ですが、アルバータに行ってから1か月が経った頃には大分解消されました。ホストファミリーが本当に優しくて、温かくて、学校生活があまりうまくいかなくても、家に帰ってそのことを相談するなどコミュニケーションをたくさん取ることができたので、学校は辛いけれど家では楽しく過ごすことができ、何とか最初の1か月を乗り越えることができました。そうした中で、英語力も上達したのがすごく良かったと思います。
留学中に驚いたことはありましたか？
私の中で、それまでの自分の価値観等が崩れました。私が住んでいた地元では、同じ人や同じ考えを持った人と接することが多かったのですが、アルバータにはいろいろな人種の人がいて、多様な価値観の人と話す中で自分の持っている先入観や価値観だけではないのだと気付かされました。このような経験は初めてだったので、驚きもありました。
日本でパートナーの受入れはうまくできましたか？
日本で留学生を受け入れたときは、私はテストや部活動で忙しかったのですが、私が通う高校の友達がすごくアットホームな感じでたくさん留学生とコミュニケーションを取ってくれましたし、私の家族もアットホームな雰囲気で留学生を迎えフォローしてくれましたので、皆さんに支えられながらきちんと受け入れができたと思います。
今後の目標を教えてください。
今は就職活動中で迷っている段階ですが、私が今後やっていきたいと思っていることは、何か地元に還元したり貢献したりしていくことです。その理由はいろいろとありますが、やはり、こうして自分は支えられて大学まで来られたりとか、留学させてもらえたりとか、自由な環境ですごくお世話になったと思っているので、地元の人たちがより良い生活を送れるよう、自分のできることがあったらしていきたいと思っています。
留学を迷っている「後輩」にひと言エールをお願いします！
あの一歩がなかったら、いろいろな経験ができていなかったと思います。じっくり悩むのも大事だとは思いますが、悩んで決められない人や、不安だけどすごく興味があるという人こそ、一歩踏み出してほしいと思います。
