「社会教育士」について
①社会教育士とは?
社会教育士は令和2年度から始まった制度です。
もともと「社会教育主事」という社会教育を行う者に対する専門的・技術的な助言・指導にあたる専門的教育職員の制度があり、社会教育法に基づいて教育委員会に置くこととされています。
社会教育士制度は、この社会教育主事になるために習得すべき科目等を定めた社会教育主事講習等規定の一部改正によってできた制度です。
②社会教育主事との違いは?
社会教育士は、文部科学省が認定する「称号」で、社会教育主事講習で一定の単位を取得することで「社会教育士」を名乗ることができます。
しかし、国家資格ではありません。
一方、社会教育主事は、教育委員会から発令を受け、社会教育主事の職務に就くことができます。
令和2年度以前に社会教育主事講習を取得している方は、社会教育主事講習の所定の単位を追加で取得することで、社会教育士の称号を取得することができます。
③社会教育士の役割
私たちの暮らしているまちには、様々な課題があります。
・コミュニティの希薄化
・空き店舗が増える商店街
・子育てや介護が生む孤立
・居場所や出番がない子ども・若者
・災害から命を守る防災の備え
・国籍の違いや障害の有無などによる分断 など
地域全体でこれらの地域の抱える課題を解決し続けていくためには、以下の視点を持って、地域活動や市民活動を豊かにしていくことが求められています。
・地域の課題に対する当事者意識を持つ
・より多くの人々や活動が協働する
・これまでの経験や学んだ成果を活かし、工夫しながら参加する
地域を面白くしたい、新たな人ともっと出会いたい、多様な人ともっとつながりながら活動したい、という前向きな気持ちになれるきっかけが、地域にたくさん存在していなければ、大人も子どもも、そして地域も成長していくことはできません。
このきっかけにあたる取組を、人々の自由で自発的な学習活動を支援する社会教育という分野では、「学び」と呼んでいます。こうした「学び」を社会のいたるところにたくさん仕掛け、豊かな地域づくりへの展開を支援する専門人材が、社会教育士です。
(出典:文部科学省HP「社会教育士ってなに?」)
北海道における社会教育士
北海道における社会教育士の養成
年度 | 令和2年度 (2020年度) | 令和3年度 (2021年度) | 令和4年度 (2022年度) | 令和5年度 (2023年度) | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
社会教育士 資格取得者 | 122 | 168 | 114 | 120 | 524 |
※北海道生涯学習推進センターが文部科学省から委託を受け受講した人数