○ 地域における段階的な体験実習を行い、学科の魅力を伝え確実な進路意識を育てる取組
北海道ニセコ高等学校は、東に羊蹄山、北にニセコアンヌプリの山岳に囲まれたニセコ町にあり、現在102名の生徒が学んでいます。
本校は、全国で唯一の「緑地観光科」を擁する農業高校として、農業と観光の町、ニセコ町に相応しく「農業科学コース」と「観光リゾートコース」から各自の進路、適性に合わせてコースを選択することができる、特色ある教育活動を展開しています。
特に、入学した生徒に、農業や観光が、いかに地域社会に根ざし、町の発展に寄与しているか、そして、そこで働く人々に喜びや生きがいをもたらすか、実体験として理解させるよう心がけております。
そこで本校では、見学実習、委託実習、産業現場実習等の体験実習を、専門教科の学習内容に応じて、段階的に実施したキャリア教育を行っております。
以下に学年毎に行われる実習の様子を紹介いたします。
【1年生】
全員が、農業関連施設の見学とホテルでの業務見学からなる2日間の見学実習を行うことにより、農業と観光の魅力を知り、「緑地観光科」に関する基本的な知識と技術を学んだ上で、生徒個々に自分の適性を考えさせ、コース選択の基礎とします。
【2年生】
各コース別に8日間の委託実習を行い、それまで学んだ知識と技術を実社会で試します。 「農業科学コース」は地域農家に泊まり込み、農家の家族の一員として、時に過酷な作業を通して農業経営を学びます。また、「観光リゾートコース」では、地域ホテルに勤め、厳しく質の高い接客法と経営概念を学びます。
生徒は、この実習をとおして、挫けたり悩んだりしますが、この経験により、学習意欲がさらに向上し、人間的に成長することになります。
【3年生】
自分の強み・弱み、専門性等を基に、生徒に進路目標を立案させ、具体的な就業希望職種先をイメージさせます。そして、その職種に合った地域企業を選択し、8日間にわたる産業現場実習を実施します。
基本的な専門性と、強い進路意識を持ち実習に臨む生徒が多いため、その企業に直接就職する生徒もおります。
このように、本校の農業教育では、地域の教育力が生徒の自己実現に大きな役割を果たしております。
専門的な知識・技術、及び進路意識の向上を目的とした3年間を見通した本取組は、本校生徒に成功体験を積ませ、自己肯定感を育んでおり、今後もより充実・発展させてまいります。
後志教育局教育支援課高等学校教育指導班指導主事 笠 井 強