○ たくさんの声援を受けて

 平成21年9月11日(金)、野幌総合運動公園で開催された第28回北海道知的障害養護学校体育大会(南幌大会)に出場したKさん。大会当日に向けて力を付けようと、昨年度から体力つくりの学習に取り組んできました。
 女子800m記録制に初めて挑む彼女の表情は、少々緊張気味。そんな彼女が掲げた目標は、「金メダルを取ること」でした。
 スタート位置に立った彼女は、スタートを告げる合図とともに、勢いよく駆け出しました。腕を思いきり振り、風を切って走り続ける姿にたくさんの声援が挙がります。競技結果は、自己記録を大幅に塗り替える、ベストタイムでした。目標を持ち、日々のたゆまぬ努力が新記録達成という結果につながりました。
 このタイムは、断トツの1位となる記録であり、その結果、金メダルを獲得しました。

 会場周辺を含め、新型インフルエンザの流行が懸念される中、体調不良の生徒が出場を控えており、実は、彼女の同級生も出発当日になって出場を断念していました。
 大会の様子を伝えるため帰路につく彼女は、学校に残った友達の気持ちを察して、「学校に残っている友達におみやげを買っていきたい」と私に話してくれました。自分の気持ちをはっきり声に出して相手に伝えられたことや、友達一人一人のことを思いやる心の育ちに感動を覚えました。
 「Hくんは野球が好きだから」とファイターズのグッズを、「Sさんにはかわいいキティちゃんを」などと、友達一人一人の好みを考えておみやげを選んでいました。

 彼女の優しさがキラリと光る出来事でした。

 

北海道紋別養護学校 教諭  伊藤 純江