○ ふるさとを愛する心を育てる「ふるさと教育」の取組

 白糠町は、阿寒岳の裾野に当たる山岳地帯に囲まれた北西部と、太平洋に面した南部からなり、豊かな自然に恵まれた地域です。
 町の行政執行方針の柱に「ふるさと教育の充実」を掲げ、アイヌの人たちがはぐくんできた豊かな知恵と文化を新たな町づくりに生かしていくため、平成19年度よりアイヌの人たちの文化への理解を深める取組として、「アイヌ文化の教育普及事業(ウレシパ・シラリカ)」を実施しています。
 
 今回は、その一例として、白糠中学校第1学年で取り組んでいる総合的な学習を紹介します。

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 この学習は、北海道について理解を深め、郷土に対する愛着や誇りをもち、よりよく生きようとする自覚をもつ生徒の育成を目指すため、小学校の学習を生かして自分たちで課題を設定し、体験的な学習や調査活動などに取り組み、アイヌの人たちの歴史と文化への理解を深めるものです。

 この日は、「白糠アイヌ文化保存会」の方々を講師とし、ムックリの演奏にチャレンジしました。
 はじめに講師から、ムックリは演奏する人により音色が違うことから、互いを呼び合うときに使ったり、ムックリの音色に乗せて口には出せない思いを相手に伝えたりすることのできるアイヌの人たちの伝統的な楽器であるという説明を聞き、子どもたちの意欲が高まります。
 なかなか音を出すことができず、苦戦していた子どもたちですが、講師の指導により徐々に音が出始め、ムックリの素朴で温かな音色が教室いっぱいに響き渡りました。


<生徒の感想>
 ムックリの演奏を通して、アイヌの人たちが自然と一体となり、自然を大切にしながら暮らしてきたことがわかりました。
 一人一人の音色が違うことから、自分の気持ちを伝える道具として欠かせないものであったことを実感することができました。
 

    白糠中学校2

 子どもたちは、互いのムックリの音色を聞き合いながら、アイヌの人たちの文化のよさについて、共感的に理解を深めていました。

 白糠中学校の子どもたちは、これらの北海道らしい特色を生かしたふるさと教育を通して、本道の豊かな自然や先人の知恵、文化などから多くのことを学び、ふるさとを愛する心をはぐくみ、地域に貢献できる人に大きく成長してくれると思います。



釧路教育局義務教育指導班指導主事 藤森 美由紀