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ホーム > 教育庁 > 教育政策課 >  メールマガジン未来人「本の話・図書の話」


最終更新日:2014年6月30日(月)


メールマガジン未来人「本の話・図書の話」


No.24 2008年05月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.1

  その1 戦後最大のベストセラー
 本の世界では、一定期間に大量に売れた本をベストセラー、また100万部を超えると
ミリオンセラーと呼ばれます。
 戦後初のミリオンセラーは、32頁の小冊子『日米会話手帳』でした。終戦から1ヵ月
後に刊行され、3ヶ月間で360万部販売されたと言われています。現在、この大ベスト
セラー本は全国の県立図書館でも数館にしか所蔵がなく、残念ながら当館も所蔵していま
せんが、『「日米会話手帳」はなぜ売れたか』という本に全頁収載されています。
 360万部の記録は、36年後の昭和56年『窓ぎわのトットちゃん』が刊行されるま
で破られることはありませんでした。トットちゃんは、1年後には500万部を超え、さ
らに売れ続けたとされています。最近では『バカの壁』、『ホームレス中学生』がミリオ
ンセラーとなっていますが、27年経った今日でも、トットちゃんの記録は破られていま
せん。
 北海道立図書館の所蔵資料は当館HPから検索可能です。
→ 
http://www.library.pref.hokkaido.jp/ 

No.25 2008年06月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.2

 その2 納本制度の日
 今年は、国立国会図書館が納本制度による資料の収集を開始してから60周年になりま
す。
 納本制度とは、国内で刊行された出版物を国立国会図書館に納入させる制度として、国
立国会図書館法の制定により創設されたものです。
 昭和23年(1948年)、6千通におよぶ納本の依頼状を出版社・官庁などに送付し、
5月25日から納本の受付を開始したところから、納本制度60周年を記念し、5月25
日が「納本制度の日」と定められました。
 納入の対象となる出版物は、図書、小冊子、逐次刊行物、楽譜、地図など、またCD-ROM
、DVD等の電子出版物も対象となっています。
 ちなみに、北海道庁が刊行する出版物は、北海道行政情報センターに集約されて、まと
めて納入されるようになっています。

No.26 2008年07月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.3

 その3 Web-OPACのこと
 OPAC(on line public access cataloge)とは、オンライン目録などと訳されるコンピュータで
検索できる図書館の蔵書のことです。
 カード目録時代の図書館では、分類・書名・著者名など一方向からしか本を探すことが
できませんでしたが、OPACの普及により、掛け合わせや絞り込みなど多彩な検索が可能と
なっています。
 また、インターネットの発展により、現在では多くの図書館がインターネット上で検索できる
Web-OPACが公開されているほか、複数の図書館の所蔵データを一元的に検索できる
総合目録も構築・公開されています。
 当館では平成14年12月にWeb-OPACを公開し、平成17年1月には道内の公共図書館が
所蔵する蔵書を横断的に検索できる北海道図書館横断検索システムを稼動させました。
さらに、同年6月からはOPAC検索結果と連動して図書の貸出予約をインターネット上で行う
インターネット予約貸出サービスも開始しています。
 ● 道内市町村立図書館の本の所蔵を調べる
 →北海道立図書館トップページ(
http://www.library.pref.hokkaido.jp/ )>横断
 ● 道内市町村立図書館の雑誌や新聞の所蔵を調べる
 → 北海道立図書館トップページ>北海道雑誌新聞総合目録

No.27 2008年08月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.4

 その4 
北方資料を集める
 図書館法第3条では、公立図書館で特に注意して収集すべき資料として、最初に郷土資
料、地方行政資料が挙げられています。当館では、これら地域にかかわる資料群を資料選
定基準により「北方資料」(北海道、旧樺太及び北海道に関係の深い千島列島とその周辺
地域に関するあらゆる図書館資料)と定義して、図書・雑誌・新聞・地図・パンフレット
・写真・絵葉書・マイクロ資料・CD・CD-ROM・DVDなど、種類・形態を問わず
網羅的に収集し、様々な利用者のあらゆる要求に応えられるよう努めています。  
 そのため、新刊等の情報誌・新聞各紙・出版社のパンフレット等を毎日こまめにチェッ
クしていますが、「北方資料」の対象となるものは、非流通資料(機関・団体・学校など
の出版物)が多いため、出版情報を入手するのに苦労します。最近ではインターネットで
所蔵資料を検索できる市町村図書館・大学・専門機関などが増え、そこから情報を得るこ
ともあります。また一般の方からの情報提供にも助けられています。
 今、図書館には地域を支える情報拠点として、利用者それぞれが日常生活においてもっ
ている解決すべき課題に対応するサービスの提供が求められています。そのためには、図
書館が行政情報センター、議会図書室、文書館、文学館、博物館などの専門機関のほか、
自治体内の各部門、大学、学校、研究機関など他の機関との協力関係を密にしていく必要
があります。このサービスを展開する際に中核的な資料として位置づけられるのが地域資
料(北方資料)であり、今後とも、さらなる資料収集の充実のため、皆様方のご協力をよ
ろしくお願いいたします。

No.28 2008年09月19日発行 【本の話・図書館の話】vol.5

 その5 大黒屋光太夫の漂流記
 1783年に、伊勢の国から江戸に向け荷物を運ぶ途中、乗っていた船が嵐に遭い漂流
し、アリューシャン列島のアムチトカ島に漂着。幾多の苦難を経て、1792年に根室に
帰ってきた。この経緯を書いた本が『北槎聞略』(ほくさぶんりゃく)。
 この中で、アムチトカ島で食べていたものの一つに、カモやガンがある。カモやガンは、
春の末に南から来て山間の岩間に卵を産むという。また、この時期は羽毛を変える時で、
飛ぶことができず、鎗で突いて捕らえるという(巻の四)。
 カモやガンが羽毛を取り替え、飛べない時もあることを初めて知った。地球上の土地、
土地には色々な不思議があると思うが、“漂流記”や“旅行記”には、こういった不思議
との出会いがある。
 【参考文献】『北槎聞略-大黒屋光太夫ロシア漂流記-』(岩波文庫)桂川甫周/著、
亀井高孝/校訂 岩波書店 1990


No.29 2008年10月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.6

◆ 国語辞典を引くと…
 「情報内容を的確にとらえ利用するものが社会的に優位を占め、そうでないものが他に
おくれをとるしくみの社会」
これは、ユニークな説明で知られている三省堂の新明解国語辞典(第2版)の「情報化社
会」の説明文です。言葉の説明としてはちょっと大胆で、でも真実かもしれない、と思わ
せる説明です。
 では、「情報」を扱っている図書館はどうでしょう。
 いま、まちの図書館は、貸出しを中心としたサービスから、調べものをしたり、必要な
情報を提供する役に立つ図書館、暮らしに役に立つ図書館を目指して活動しています。道
内で一番新しい図書館、帯広市図書館では、2階のワンフロアーを調べもののフロアーと
して多くの市民が利用しています。
 あなたも「情報化社会」におくれをとらず、すばやく対応するためには、まちの図書館
をぜひ利用してみては。


No.30 2008年11月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.7

◆ ご存じですか「レファレンス・サービス」
 みなさんは図書館をどのようにご利用ですか?単純に「本を借りるところ」とお考えで
はありませんか。確かに本の貸し出しは図書館の重要な仕事です。でも、それだけではな
く、生活に役立つ情報を探すための様々なお手伝いも行っていて、これを「レファレンス
・サービス(参考業務)」といいます。
 本の探し方や調べ物の相談など、図書館資料を利用する上での様々なご質問にお答えし
ます。「○○について知りたいのですが・・・・」と、お気軽に図書館の司書にお尋ねく
ださい。
 図書館はあなたの情報ステーションです。


No.31 2008年12月19日発行 【本の話・図書館の話】vol.8

◆ 新聞で調べる北海道知識
 図書館をもっと上手く使いたい・・・そんな方のために道立図書館では、図書館利用講座
を行っています。その一環で、北方資料室では先日、標記講座を開催しました。道内紙の
種類や歴史、形態(原紙、縮刷版、マイクロフィルム等)。新聞を調べるときに便利な参考
図書やインターネット情報、調べ方のポイントなどの説明。また、終戦後のGHQによる
検閲で集められた貴重な新聞コレクション「プランゲ文庫」の紹介。そして、実際に当館に
寄せられた質問に、新聞を使って回答した事例紹介が主な内容でした。
 たとえば、「明治38年の樺太移住者の渡航名簿はあるか」「1977年10月15日と30日の
札幌の天気」「2000年の有珠山噴火での洞爺湖小学校の被害状況写真を」「ハスカップの
有機栽培の方法は?」といった調査には、新聞が有効でした。歴史的な事実調査から、
仕事に直接関係することまで、幅広く寄せられています。新聞は速報性があり、世相を
映す、身近な情報源です。
 新聞をはじめ、当館88万冊の蔵書を、是非みなさんの毎日にご活用ください。


No.32 2009年1月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.9

◆ 日記のはなし
 毎年、年が明けると、日記をつけ始める方が多いのではないでしょうか。
 個人の記録とは別に、出版されている日記には、文学者の文学的価値のあるものはもち
ろん、その時代の歴史や風俗、文化などを示してくれる貴重な資料になっているものもあ
ります。昭和天皇の侍従長であった入江相政の「入江相政日記(全6巻)」は、戦前から
戦後までの宮中での出来事が綴られており、昭和史の側面を浮かび上がらせています。ま
た、昭和初期の日本の代表的喜劇俳優の古川ロッパが書き残した「古川ロッパ昭和日記(
全4巻)」は、当時の芸能生活、食べ物、世相などが克明に記されており、さながら昭和
の風俗史を読む感があります。
 紹介したこれらの「日記」はもちろん、道立図書館では約88万冊の本を所蔵していま
す。機会があれば是非、ご利用ください。


No.33 2009年2月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.10

◆ モノには名前がある
 図書館の現場では、図書・雑誌・新聞を含めて、〈資料〉という言い方をします。照会
を受けて「資料でお調べします」と答えると、「いや、本で調べてよ」と返されることが
あります。
 それはさて措き、〈本〉についてですが、各部の名称についてはどれくらいご存知です
か。表紙、背(背表紙)は知られています。見返し・扉・標題紙は?背の反対側の開く部
分は前小口。上下の小口を天(地)小口とも。上製本(ハードカバー)本の天地に張り付
いている小さな布は、花布(はなぎれ)という美しい名です。ほかに、ちり・溝・のど・
耳などということばもおもしろいことです。本文最後の、出版年月日や編著者・出版者の
記録は〈奥付〉(おくづけ)。道立図書館の書誌データは、標題紙・奥付から採ることが
一般的です。


No.34 2009年3月26日発行 【本の話・図書館の話】vol.11

◆ 道立図書館ってどんな図書館?…「まず」「も」と「日銀」
 知人などから「道立図書館ってどんな図書館?」とよく質問を受ける。色々と考えた末
、最近はこんな答に落ち着いている。「まず」「も」と「日銀」を用いての説明だ。
 「道立図書館は、「まず」は  ゙図書館の図書館″としての役割を有する。「日銀」が゙
銀行の銀行″という大きな役割を有し、一般市民ではなく銀行を相手に預金の受入れや貸
出しを行うように、道内市町村の図書館を相手に貸出しや相談に応ずるなどしている。住
民への貸出等の直接サービス「も」行うが、市町村の図書館とは違う役割を果さなければ
ならない。」
 さて、これで、皆さんはイメージができるだろうか。


No.35 2009年4月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.12

◆ 道立図書館の秘境
 『江別・北広島秘境100選』(青木由直編著)という本があります。その100選のひとつ
に道立図書館の館内に設置してある旧道立図書館の模型が選ばれていました。この建物は
現在も残っていて道立文書館の別館として使われています。
 道立図書館にはまだ秘境(?)があります。それは国道側の飛び地に設置されている四
等三角点です。三角点というのは測量法で定められている測量標の一つで、一等から四等
まであり、四等三角点は地積調査等の基準点になります。三角点は北海道だけで9千以上
あり、あなたの隣近所にもあるかもしれません。もう一つは前庭にある煉瓦造りのサイロ
です。青木先生は秘境調査で道立図書館に来館され、前庭の三角形のオブジェには気が
ついたようですが、サイロには目がいかなかったようです。このサイロは、最近「近代化産
業遺産」に認定されました。


No.36 2009年5月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.13

◆ 本は1年間にどれぐらいつくられているの?
 皆さんは、日本国内で1年間に新しく出版された本(新刊本)がどれくらいあるか、ご
存知ですか? 2007年に発行された新刊本は、なんと80,595冊です。毎日220冊の
新刊本が世に出ている計算です。1冊の平均単価は約2,500円ですので、図書館で
すべての本を買うとすれば、約2億円の予算が必要になってしまいます。図書館にすべて
の本があるわけではないことがおわかりいただけるでしょうか。
 基本的にすべての本を受け入れている図書館は、「納本制度」によって新しい本をつく
ったときに出版者が納めることになっている国立国会図書館のみでしょう。そのため、図
書館で持っていない本を求められたときには、購入するほかに、持っている図書館から借
りるなどして、提供するようにしています。


No.37 2009年6月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.14

◆ 図書館にあるたくさんの本は、ある一定の規則に従って並べられている。きちんと並
べておかなくては、必要なものを必要な時に取り出せないからだ。
 例えばレストランのウィンドウに、料理が無秩序に並んでいたら、食べたい料理を探す
のに一苦労するだろう。しかし「御飯もの」「麺類」など、種類ごとに並んでいれば、探
す時間はずいぶんと短縮される。
 しかしこの方法には難点がある。一つの種類にまとまらない料理についてはどうするか
、ということだ。その場合は無理やりにでも何かの種類に分類し、その場所に並べるしか
方法がない。オムライスを「御飯もの」だと思っている人は、「卵料理」の場所に並べら
れたオムライスを見つけることができなくなってしまう。
 どのように並べれば、その本を必要としている人の目に留まるか。古今東西の司書たち
はずっと頭を悩ませてきた。その集大成が、現在の分類法といえる。さらに分類は、日々
進化している。それは社会の変化によって、図書館が扱う本の内容もまた、日々変化して
いるためだ。
 図書館を利用して、目当ての本を探すことができなかった時は、是非とも司書に相談し
ていただきたい。もしそのものずばりの本がなかったとしても、お探しの内容について書
かれた他の本をご紹介することができるだろう。


No.38 2009年7月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.15

◆ みなさんは、図書館から借りた本が他の市町村の図書館の本だった、という経験はあり
ませんか?
 図書館の世界では、自治体の枠を越えたつながりがあり、蔵書を貸借しあう制度「相互
貸借」を活用しています。
 相互貸借は、図書館法第3条第4項に「他の図書館、(中略)と緊密に連絡し、協力し、
図書館資料の相互貸借を行うこと。」と明記されており、それにのっとって行われます。
  心強い制度ではありますが、安易に「自分のまちの図書館に無いものは、全部よそから
借りればいいっしょ。」というわけにはいきません。図書館ではいつも、住民から要望の
あった本について、「他の人にも利用されそうだから購入しよう。」とか「(絶版等で)
購入できないから相互貸借を依頼しよう。」などと1冊ずつ検討して手配し、提供してい
るのです。手間はかかりますが、この積み重ねが未来の住民へのサービスにもつながるも
のと考えています。
 自分のまちの図書館にないからといってあきらめないで、カウンターの職員に声をかけ
てみましょう!  それが、自分のまちの図書館を育てることにもなるのです。
 なお、都道府県立図書館から域内市町村立図書館への貸出しについては、“相互”では
なく当然実施すべき業務として「協力貸出し」と呼ばれます。道立図書館の1年間の協力
貸出冊数は4万冊を超えており、全国でもベスト10に入る多さです!
 今日も、どこかで待つ人のために、図書館の本は旅立ちます。


No.39 2009年8月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.16

◆ 館長の独り言 -ベンチ-
 最近の話であるが、大変嬉しいことがあった。ある道民の方から「ベンチがあれば野外
でも読書が出来ていいんだけれど」といったご意見をいただいた。確かに当館の敷地には
ベンチがない。そこで、お金をかけずにベンチを設置するにはどうしたら良いか。思案の
結果、材料を用意して、製作は札幌工業高校建築科の生徒さんにお願いすることとした。
 そして、過日ベンチが完成し、担当の先生と生徒さん6人が当館を訪れてくれた。まず
は、生徒さんたちの素直で朴訥とした振る舞いに感心。ベンチの出来はと言うと、予想以
上に大きく頑丈である。また、図書館をイメージして背もたれが本を開いた形になってお
り、斬新かつユニークなデザインである。生徒さんたちの苦労が偲ばれる素晴らしい作品
で感動。先生によれば、「製作の依頼があったのは今回が初めてであり、生徒たちも励み
となり、良い物を作ろうと頑張った。」とのことである。ならば、依頼者としてもこれ以
上の喜びはない。
 今、五脚のベンチは、図書館前庭の一角に在って、ユニークな目を引く姿でその存在感
を誇示しながら、憩いの場として来館者に安らぎを与えている。
 さて、私の朝の仕事の始まりはと言えば、ベンチとの会話である。「ベンチよ。元気で
いてくれたか。」


No.40 2009年9月18日発行 【本の話・図書館の話】vol.17

◆ 夏休み図書館まつり
 8月9日(日)に、当館前庭で「夏休み図書館まつり-古本市とおはなし会-」を開催
しました。
 当日は快晴で早くから来場者が訪れ、開場の11時までに入場待ちの列が図書館の正面
玄関を横切って裏庭まで延び、用意した駐車場も満車になるほどにぎわいました。
 「古本市」では、当館の市町村支援用の使われなくなった図書等を、無料で1人10冊まで
配布しました。「よみもの」「実用書」「掘り出し物」「こどもの本」と4つのコーナーを設け、
中でも「こどもの本」の人気は高く、追加分もすぐに無くなり、午前中で品切れとなりました。
 「おはなし会」は、古本市の近くの木陰で大型絵本の読み聞かせや紙芝居などを午前と
午後の2回行いました。大勢の子どもたちからは楽しそうな声が上がり大成功でした。
 今回、古本市のテントは大麻高校と野幌高校から貸していただき、おはなし会のベンチは
札幌工業高校の札工建築研究会に製作していただいたものを利用するなど、近隣の高等
学校の協力無しには実現できませんでした。
 最終的に古本市には1,300人以上の方が来場して、約1万冊の図書が配布されました。
 図書館まつりの準備や、当日の様子は新聞やテレビのニュースでも取り上げられ、良い
PRになったと思います。
 当館では初めての試みでしたが、職員にとって貴重な経験になりました。


No.41 2009年10月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.18

◆ 道立図書館の展示事業
 道立図書館では、季節やイベントにあわせてさまざまな展示事業を定期的に行っていま
す。
 そのひとつとして、北方資料室展示コーナーでは、現在10月29日まで没後10周年に寄せ
て『三浦綾子展』を開催しています。
 三浦綾子は、『氷点』、『塩狩峠』など数々のベストセラーを残したことで有名ですが、
『塩狩峠』を最初としてそのほとんどが口述筆記だったということはあまり知られてい
ないかもしれません。ご主人である三浦光世氏の著作にも『二人三脚』というエッセイが
あるように、まさにお二人での二人三脚の共同作業であったということがうかがい知れま
す。
 道立図書館の資料は閲覧室のほか、書庫にも多数所蔵しておりますが、このような展示
事業を通して多くの資料を皆さんにご紹介しています。
 この『未来人』でも毎月展示事業のご案内をしておりますので、是非一度足をお運びく
ださい。また、北海道立図書館ホームページの「今月の展示」コーナーでも概要をご覧に
なれます。
 http://www.library.pref.hokkaido.jp


No.42 2009年11月20日発行 【本の話・図書館の話】vol.19

◆ 図書館の要覧
 『広辞苑』では、「よう-らん【要覧】事柄の大要をまとめて見やすくした文書。『会社-』。」
『大辞泉』では、「統計図表などを用い、要点をまとめて、見やすくした文書。
『学校-』。」とあります。
 道立図書館には、道内市町村を始め、全国の都府県や指定都市の図書館から、毎年、
たくさんの要覧が送られてきます。図書館学資料室で手に取ってみると、どんな図書館なの
か何となく分かるような気がしてきます。
 例えば、鳥取県立図書館。最初に「『鳥取県立図書館の目指す図書館像』及びアクション
プラン」の記述があり、全体は59ページ、職員の気迫が感じられる要覧です。
 次は、岩手県立図書館。2006年にオープンした盛岡駅前「いわて県民情報交流セン
ター(アイーナ)」の4階までを利用した図書館で、都道府県レベルで最初に指定管理者
制度を導入、県民の誇りが感じられる要覧です。
 では、道立図書館はというと、写真の表紙には、広い前庭にポプラが2本、青空に向かって
伸びています。その奥、左右に煉瓦造りの書庫を抱えて、控えめな感じの2階建ての
建物が見えます。「敷地は約6.5万平方メートル、札幌ドームの1.2倍の広さに相当する」
との記述や、「沿革、運営方針、資料構成、利用状況等」や「図書費予算額等の全国
順位」なども掲載されていますので、是非一度ご覧になってください(一部ホームページ
の施設案内でも見ることができます)。


No.43 2009年12月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.20

◆ 道立図書館の複写(コピー)サービス
 今回は図書館における複写サービスのお話を。
 「著作権」という言葉をご存知でしょうか。資料には、作った人の財産権を守る「著作権」
があります。図書館の本をコピーする場合は、「著作権」を保護する「著作権法」の
範囲内でサービスを行います。著作権保護期間内にある図書館資料の場合、全体の半分を
超えない部分を調べもののため、1部ずつまでコピーできます。
 コピーサービスを利用される方の目的はさまざまでしょうが、よく利用されるのは雑誌
の類です。雑誌は当時の世相や風俗を知る上でとても貴重ですが、読み捨てられる傾向が
あり、古いものは入手が困難です。道立図書館が所蔵している栗田出版販売株式会社から
寄贈された雑誌コレクションは、公共図書館ではあまり所蔵していない学習雑誌やマンガ、
週刊誌といった大衆雑誌が多くを占め、コピーの申込みが多い資料です。
 インターネットが普及し、図書館の所蔵の確認が容易になった今日では、道内の遠隔地
や道外からの申込みも増えています。直接来館してのコピーのほか、来館が難しい場合は、
郵便やファクシミリ等での申込みも受け付けておりますので、どうぞご利用ください。
 コピーの範囲が明確でない時には、いろいろな調べもののお手伝いをするレファレンス・
サービスをご利用いただくこともできます。
 コピーサービスに関する詳細は、当館ホームページ上でもご覧になれます。
 北海道立図書館ホームページ
 http://www.library.pref.hokkaido.jp/
(ホームページリニューアル準備のため現在閉鎖中です。1月1日からご覧いただけます。)


No.44 2010年1月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.21

◆ 読書の楽しみ
 ある読書に関するアンケートによると、日常の生活で「ほとんど本を読まない」と答え
た数が、全体の4割を超えたそうです(2009年9月楽天リサーチ調べ)。アンケートでは、
他の設問への回答も参照しながら、その原因をインターネットの普及に伴って「情報の収
集手段や娯楽の幅が広がった」ためと分析していました。いわゆる「本離れ」は、社会の
成熟化に伴う構造的な現象という一面もありそうです。
 しかし、娯楽が溢れる現代ですが、読書でしか味わえない楽しみも多いのではないでし
ょうか。中でも、場所や時間に縛られず、自分に合った速度で文章に身をゆだねる楽しさ
は見逃せません。インターネットをはじめテレビやビデオも、そこから得られる情報は発
信する側の都合とスピードで(そして多くは商業目的で)提供されます。それに対し、読
書はすべて自分のペースで主体的に取り組むことができます。机に向かってゆっくり読む
もよし。通勤の電車で急いでページをめくるもよし。書店や図書館に行くと、選べる本の
種類もそろっています。
 北海道では、まだまだ長い冬が続きます。たまには職場の仕事を早めに切り上げ、晩酌
でもしながらのんびりと読書に親しむのも、また一興ではないでしょうか。


No.45 2010年2月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.22

◆ 「デジタルライブラリーがやってきた!ヤァヤァヤァ!-道立図書館ホームページリニューアル-」
 昨年12月半ばから休止していた道立図書館のホームページを、この1月リニューアルして
再開しました。写真も入って見やすくなった画面、速度の上がった蔵書検索、道内図書館
をまたぐ検索ができる横断検索、新設したこどものページなど、有難いことに評判は上々
です。
 中でも、道立図書館所蔵の貴重な古地図や古文書をデジタル化し、インターネット上で
見ることができるようにした「北方資料デジタルライブラリー」は、開設初日だけで、6,000件を
超えるアクセスが記録されるなど、予想を上回る盛況ぶりです。 画像は高精度、拡大、
回転もスムーズで、プリントアウトも可能です。今までは、大き過ぎて広げられなかった地図や、
マイクロフィルムでしか見られなかった資料もデジタル化することによって間近に見ていただけ
ます。どうぞ、一度アクセスしてみてください。
(ご注意:デジタル化したのは北方資料の一部分です。)


No.46 2010年3月23日発行 【本の話・図書館の話】vol.23

◆ 「図書館海援隊」始まる
 北海道立図書館では、ビジネスコーナーを拡張し、新たに「図書館海援隊」コーナーを
設置しました。
 「図書館海援隊」は文部科学省の呼びかけに応じた全国の図書館有志が、ハローワーク
等の関係部局と連携して、雇用情勢が厳しい中、仕事をなくしたり生活に困っている人た
ちへの支援に取り組もうと、本年1月に結成されたものです。
 海援隊コーナーでは、厚生労働省等の支援策を解説したパンフレットなど、持ち帰って
いただける資料を用意しました。また、当館ホームページの情報リンク集にも「図書館海
援隊」の特設ページ設けました。
 今後は、雇用問題に限らず、医療・健康、福祉、法務等に範囲を広げ、生活に役立つ
資料・情報の提供に取り組みます。
 また、本の探し方や調べ物の相談など、図書館資料を利用する上での様々なご質問に
お答えする「レファレンスサービス」も気軽にご利用ください。
道立図書館はあなたの情報ステーションです。

 

No.47 2010年4月23日発行 【本の話・図書館の話】vol.24

◆ 「2010年は国民読書年」 
 2010年は国民読書年。読書離れや活字離れ、あるいは読解力の衰退などの危機感から官
民あげて読書活動の推進を図っていこうというものです。
 確かに出版界は出版不況と言われて久しく、毎年約8万点(1日に何と220点以上!)の
新刊書が発行されていますが、返品率は40%にも達しようとしています。平成9年をピーク
に発行部数、売上額とも減少傾向に歯止めがかかりません。
 しかし一方で、全国の公共図書館では約7億冊の本が貸し出され、利用は伸び続けてい
ます。また、毎日新聞社が毎年行う読書世論調査では、本を読む(=書籍読書率)と回答
した人は昭和27年の調査以来平成13年に次ぐ58%の高水準となっていますし、調査全体を
見ても若干の凸凹はあるものの書籍読書率は低下している傾向は見られません。
 果たして読書離れと言えるのか、はたまた平成13年子ども読書年とした以降の官民あげ
ての努力の成果なのか。もう少し分析をしてみる必要がありそうです。
 ただ、気になるのは、42%の人が本を読まない、高校生では半数以上が不読者層だとい
うことです。本を読むということは勝れて個人的な営みではありますが、図書館員として
はいささか複雑な数字です。
 この1年、国民読書年のキャッチフレーズの如く、しぶしぶ(?)でも“じゃあ、読も
う”の出合いがあること、図書館もその出合いの演出ができればと思っています。

 

No.48 2010年5月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.25

◎資料展 北海道の火山
 道立図書館の北方資料室展示コーナーでは3月2日から4月29日まで、平成12年(2000)3
月31日の噴火から10年が経過した有珠山を中心に、道内の火山についての資料を紹介した
資料展「北海道の火山」を開催しました。有珠山は1663(寛文三)年の噴火以降現在まで
8回噴火していて、それぞれの間には22~106年の休止期間があるそうです。長い時間が
たつと人間の「記憶」からは忘れ去られがちですが、「記録」は残ります。防災ガイドブ
ック・ハザードマップ・復興報告書などのいろいろな対策資料も蓄積されていきます。 
道立図書館では本・雑誌・地図など様々な所蔵資料が永年保存されています。展示コーナ
ーはスペースに限りがあり蔵書のごく一部しかご紹介できませんが、たくさんの資料が書
庫の中で皆様に利用される出番の日を待っています。
【参考文献】
 『2000年有珠山噴火』北海道新聞社編 北海道新聞社 2002
 北海道立図書館ホームページで「今月の展示」「蔵書検索」等が見られます。ぜひ一度
のぞいてみて下さい。
 
http://www.library.pref.hokkaido.jp/

 

No.49 2010年6月23日発行 【本の話・図書館の話】vol.26

◎本の修理について
 図書館の本はたくさんの人に利用され、時には修理の必要な場合が出てきます。広範囲
の水濡れ、ペットの噛み跡、子どもの落書きなど、修理が出来ない場合は弁償を求めるこ
ともありますが、軽微な損傷については職員が修理しています。
 中には誤って本の表紙やページなどを破ってしまった利用者が、セロハンテープで修理
してくることがあります。しかし、セロハンテープでの補修は、後々セロハンテープの劣
化とともに粘着部分が本ににじみ、ページ同士をくっつけてしまったり、変色や劣化の原
因となります。このため職員がセロハンテープを剥がし、専用の補修テープで再度修理す
ることになります。誤って図書館の本を破損してしまった場合は、そのままの状態で職員
に返してくださるようにお願いします。
 また、雨の日はビニール袋に本を入れて、水濡れの防止のお願いもしています。
 北海道立図書館の本は永久保存です。いつでも誰にでも、いつまでも気持ちよく利用で
きるようにしておくことが必要です。皆さんのご協力をお願いします。

 

No.50 2010年7月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.27

◎本が世界を旅する
  かわいい子には旅をさせよと言いますが、本好きの中では「本に世界中を旅させる」活動
があります。ブッククロッシングというもので、2001年アメリカで始まりました。日
本でもこの活動が行われています。
 読み終わった本を登録し、追跡するためのBCID番号を記入したステッカーを貼り、
カフェや公園のベンチなど公共の場所においたり、誰かに渡したりします。これがリリー
スです。リリースした本はブッククロッシングのHPで必要事項を記入します。また、リ
リースされた本に出会ったら、「本の感想(ジャーナル)」に書き込みます。
 これによって、リリースした本がどんな所を旅してきたかがわかります。そして、再び
リリースします。こうして本は偶然手にした人の手によって世界中を旅していくそうです
。また、リリースされた本が落とし物として扱われたり、ゴミとして捨てられたりしない
かという心配に対しては、ブッククロッシングゾーンという場所が設けられています。本
が人と出会える場所です。道内でも札幌市などに4つのゾーンがあります。
 読み終わった本の使い道はそれぞれです。本棚にしまっておく、古書店に売る、旅をさ
せる、図書館に寄贈するというのもあります。

 

No.51 2010年8月24日発行 【本の話・図書館の話】vol.28

◎書庫ツアーのご案内 
 道立図書館では、図書約92万冊、雑誌・新聞約100万冊など多くの資料を所蔵していま
すが、スペースの関係上、そのほとんどが書庫に入っています。
 そこで、平成16年度から普段入ることのできない図書館の裏側をご案内する『書庫ツア
ー』を定期的に開催し、江戸時代から現在に至る様々な資料をご紹介しています。
 今年度は4回実施する予定で、1回目は5月5日(祝)に『子ども向け図書館ツアー』と題
して開催しました。
 当日は親子連れなど20名に参加いただき、本探しゲームや自分の誕生日の新聞を見ても
らうなどして、大変喜んでいただきました。
 また、ツアーに参加し、実際に書庫の資料をご覧になった方からは、また来館して今度
は特定の資料をじっくり見たいという声も多く寄せられていました。
 第2回目は一般向けに8月4日(水)に開催。残る2回もすべて一般向けで、11月3日(祝
)、平成23年2月2日(水)に開催する予定です。親子での参加も大歓迎です。
 開催時期が近くなりましたら、当メルマガの「イベント・お知らせ情報」欄や当館のホ
ームページ(URL:
http://www.library.pref.hokkaido.jp/)でもご案内します。皆様の多
数のご参加をお待ちしています。

 

No.52 2010年9月24日発行 【本の話・図書館の話】vol.29

■高校生はこれを読め!
 いま、道内の約40の市町村では「高校生はこれを読め!」と書かれた緑色の帯を巻い
た本が展示されている図書館があります。
 この展示は、「中学生はこれを読め!」に引き続き、北海道書店商業組合が主催し、道
内の高校の先生、図書館司書、大学生等のアンケートで選ばれた541冊を「本を愛する
大人たちのおせっかい、高校生はこれを読め!」として、図書館と書店が協力して、フェ
ア(展示)を行っているのです。
 高校生にもっと本をよんでほしい、そんな思いが、書店と図書館の初めての共同開催と
なりました。そして、選ばれた本もオーソドックスな推薦本ではなく、マンガ、詩集、エ
ッセイ等それぞれの思いがこめられた本ばかりです。あなたも、高校生に戻ってチャレン
ジしてみませんか。もちろん、道立図書館にも展示しています(9月末まで)

担当者:北方資料部長・鈴木  連絡先:011-386-8521

 

No.53 2010年10月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.30

■絵本と一緒に家に帰ろう 
 最近、父親の子育てへの関わりに対し社会の関心が高まっているためか、書店や図書館
で絵本を探すお父さんの姿をよく見かける。絵本は子どもたちがこの広い世界を知る入口
だが、自分が本を選ぶ立場になると、「何を選んでいいかわからない・・・」という方が多
いのではないかと思う。
 大いに悩んで迷うのも、今しかできない苦労と思い、困った時はお近くの公立図書館へ
。気になる本を借りてもいいし、職員に相談するという手もある。
 日頃忙しくなかなか子どもとの時間がとれないお父さん、せめて給与支給日には絵本を
手土産に早めに帰宅してみては。子どもの喜ぶ姿が、明日からの英気を養ってくれるはず

 絵本との関わりは子育て同様多種多様なもの。子どもたちと健やかな時間を過ごす一助
になればと願う。

 

No.54 2010年11月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.31

■図書館で学ぶ~研修会のはなし~
 公立図書館では、本の貸出しや調べ物のお手伝い、資料展示などのほかに、生涯学習の
場として様々な「研修会」を開催しています。その内容も図書館の使い方といったものか
ら、本の修理講座、著名人・専門家による講演などバラエティ豊かです。
 当館では今年度、道民カレッジ連携講座として10月末までに10講座を実施しました。
 このうち『暮らしに役立つ図書館活用術』では、本の裏表紙に印刷されている数字や図
書館で使われている用語・数字の話、図書館が所蔵する統計書の使い方を取り上げました
。また、『資料で語る北海道の歴史』では、北海道の出版文化について専門家に講演して
いただきました。
 ほかにも、他機関と連携した講座も実施しています。『わかりやすい健康に関する情報
講座』は北海道医療大学との共催、『暮らしに役立つ法制度セミナー』(11月20日(土)
開催)は法テラス札幌及び札幌市中央図書館との共催によるものです。
 来たる12月1日(水)、15日(水)には『インターネット活用術』を開催します。1日は
「放送・映画編」、15日は「雑誌・新聞編」として、情報収集に役立つサイトなど一緒に
パソコンを使いながら紹介していきます。詳しい内容は当館ホームページに掲載していま
す。ご参加をお待ちしています。

http://www.library.pref.hokkaido.jp/

 

No.55 2010年12月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.32

■紙の本が亡びるとき?
 この刺激的な標題は、今年の1月に出版された本(前田塁著、青土社刊)のタイトルで
す。
 30年くらい前、情報化社会という言葉が盛んに使われていた時代に、将来紙の本がな
くなると思いますかというアンケートがありました。今、まだ紙の本は立派に存在してい
ますが、現在は当時の状況からかなり変わってきています。
 この本の著者は、グーグルの書籍の電子化や出版業界における経済的な問題、電子化の
技術の進展などを例にあげ、「紙の書籍が遠くない未来、これまで果たしてきた役割を終
える」と主張しています。(紙の本が完全になくなるとは言っていません。)実際、大学
図書館では理系の学術雑誌を中心にどんどん電子ジャーナルに置き換わり、研究者は図書
館に来なくても必要な情報を手に入れることが出来ます。
 紙の本を読む時の手触りとか「めくる」というアナログ的な感覚の良さについても、「
めくらない世代」に置き換えられると、その優位性は簡単に失われるとも言っています。
  しばらくは紙の本と電子書籍が併存する時代が続くでしょうが、その先に何があるので
しょうか。
 「読み聞かせ」を携帯端末で行っている図は何とも想像しがたいものです。50年後も
両者の特性を生かして、存在すると思いたいものです。

 

No.56 2011年1月21日発行 【本の話・図書館の話】vol.33

■鳥瞰図を公開

 北海道立図書館ホームページに掲載されている「北方資料デジタルライブラリー」は、
もうご覧いただけましたでしょうか。昨年1月に当館所蔵の古地図や古文書類、そして1
2月には北海道内の市町村勢要覧等に掲載された鳥瞰図を公開しました。北方資料は、多
くが非売品であり、手に入りにくい貴重な資料も多く、保存上貸出ができない資料があり
ます。そのような資料を当館へ足を運ばなくても多くの方にご覧いただけるよう、資料を
デジタル化し、ホームページに掲載しています。
 この度公開した鳥瞰図。「超広重」と呼ばれた大正から昭和にかけての絵師吉田初三郎
氏の、色鮮やかでダイナミックな作風は見ものです。風土や歴史を事前に調査し現地も取
材したという初三郎氏自身の解説「絵に添えて一筆」が掲載されている資料もあり、大変
興味深いものとなっています。これにより多くの観光地が知られるようになりました。今
後数回にわたり公開していきます。どうぞ鳥瞰図の世界をゆっくりお楽しみください。

 

No.57 2011年2月22日発行 【本の話・図書館の話】vol.34

■アメリカの図書館に行ってきました。

 昨年6月に、ワシントンD.C.で行われたアメリカ図書館協会の年次大会に参加してきま
した。約1週間の会期中、司書や図書館関係者が国内外から2万人以上集まり、各種研究
発表や展示が行われ、アメリカの図書館界の最新事情を目の当たりにしてきました。
 近隣の図書館も何館か見学し、インターネット環境や個人のスマートフォン等がフリー
で使えるWi-Fi環境が整っていること、児童やティーンズ向けサービスが充実しているこ
と、寄付や図書館友の会によるサポートが当然のように行われていること、それにより正
規の有資格職員がより専門的な業務に専念できることなどが、日本の公共図書館との相違
点でした。そして何より、図書館が市民の暮らしの拠点として根付いていると強く感じま
した。語学教室や経済セミナー、編み物サークル、就活などが図書館でも行われています
。また、自分のIDから、本を買わずに借りることで節約できた合計金額までわかるのです

 片山善博総務大臣は、慶応義塾大学教授時代に、図書館を市民の自立支援のための「知
の拠点」であると述べていましたが、図書館が住民の居場所や交流の場となるような、「
暮らしの拠点」でもありたいと感じ、帰国の途に就きました。