期待される効果

 

 

木材を活用した学校施設の手引き(平成15年3月)

 

 

期待される効果
 木材は、建築材料としてやわらかで温かみのある感触や室内の湿度調節機能を有するとともに、天然素材のままであれば有害な化学物質が発生しないなど、快適性・安全性を高める上で優れた性質を備えている。特に床、壁、天井等の内装仕上げ材として、その素材のもつ特徴を活かした使い方をすれば、温かみと潤いのある教育環境づくりに役立つとともに、素足で行動するなど子ども達の活動を豊かにし、物の大切さを学ぶことも期待できる。
 また、木材は再生産が可能であり、加工に要するエネルギーが小さいことなどから環境への負荷の低減が図られる。
 さらに、地域の資源である地域材を使用することによって、地域経済の活性化、地域の風土や文化に根ざした特色ある施設づくりに貢献するとともに、伐採、植栽、保育等のサイクルが円滑に進むことにより、林業の持続的かつ健全な発展が図られ、水源のかん養、生活環境の保全など森林の有する多目的機能が発揮されることから、地球的規模での環境問題に対処することができる。
 このように、木材を使用することの効果は極めて大きいものがあり、国では木材使用促進を図るため、昭和61年度に木造建物の補助単価の引き上げ、木の研修交流施設整備事業の創設などの補助制度の整備を図ってきたところである。
 平成14年度からは、環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進に関するパイロット・モデル事業において、林野庁と連携して「木材利用型」の事業タイプが新設され、地域材を利用して学校施設の内装等を整備した場合には、林野庁の「木造公共施設整備事業」の補助を受けることを選択することも可能である。
 また、平成15年度からは、平成14年度で補助時限を迎える「木の研修施設整備事業」へ再編し、既存建物の教室・廊下等の内装木質化に改造する事業を補助対象に追加する予定である。
 今後、児童生徒急増期に建設された大量の建物が一斉に改築や大規模改造の時期を迎えることとなるが、これを機に、国の補助制度を活用するなど木造あるいは内装材等に木材を使用した学校施設整備を図っていくことを期待したい。

 
 

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