令和5年(2023年)6月27日付けで「北海道白滝遺跡群出土品」が国宝に指定されました。
北海道白滝遺跡群出土品
種別:
国宝(考古資料)
所有者:
北海道遠軽町
指定基準:
国宝及び重要文化財指定基準(昭和26年文化財保護委員会告示第2号)の考古資料の部の国宝「重要文化財のうち学術的価値が極めて高く、かつ、代表的なもの」による。
指定の理由:
全1965点から成る一括。約15,000~30,000年前の遺物であり、わが国で最も古い国宝となる。
後期旧石器時代前半期の小形剥片石器を主体として石刃技法が顕著な石器群と、同時代後半期の細石刃石器群、および細石刃石器群に優美で精巧な作りの尖頭器を伴う石器群などに分けられ、後期旧石器時代前半期から後半期に至る石器の変遷と組み合わせを明瞭に追うことができる。中でも、全長36.3センチメートルの超大形の尖頭状石器をはじめ、多数の木葉形尖頭器、それらの製作にかかわる数百点の剥片・砕片を接合した接合資料・石核、現在最大長の大形石刃等が注目される。わが国の旧石器時代遺跡出土遺物の中でも、内容・質量ともに群を抜く一括資料である。
(後期旧石器時代)
指定年月日:
令和5年6月27日
展示施設:
土偶(北海道函館市著保内野遺跡出土)
種別:
国宝(考古資料)
所有者:
北海道函館市
指定基準:
国宝及び重要文化財指定基準(昭和26年文化財保護委員会告示第2号)の考古資料の部の国宝「重要文化財のうち学術的価値が極めて高く、かつ、代表的なもの」による。
指定の理由:
縄文時代後期の集団墓の一角から、土坑に埋能された状態で発見された土偶。薄手中空で、頭部の突起・両腕は欠損するが、その他はほぼ残存し、頭部から脚先まで全身が精緻につくられている。
顎の部分には黒色の、胴部には赤色の顔料が塗られていた痕跡もある。本土偶は中空土偶として現存しているもののうち最大、かつ遺存状態が良好でその出土状態を把握することもでき、当時の信仰や祭祀の実態を明らかにする上で欠かせない資料である。
縄文時代後期を代表する優品として、また土偶造形の到達点を示すものとして、極めて貴重である。(縄文時代)
指定年月日:
平成19年6月8日
展示施設: